悉し、その適不適を判ずる僧侶の技能の象徴なり、僧侶もしその一に於て備はらざるところあれば救ひの門ひらかるゝことなし
【價貴し】僧侶キリストの血によりてはじめてかの權能をうけたればなり
【纈を解す】罪ある者の罪と心の状態とを審議してその罪を釋くべきや否やを定むるなり
一二七―一二九
【ピエル】ピエートロ鑰をキリストよりうけてしかして天使に托せるなり(地、一九・九二參照)
一三〇―一三二
【後方を】罪に歸るものは神の恩寵を失ふ(ルカ、九・六二及びマタイ、一二・四三―五參照)
一三六―一三八
【メテルロ】ルキウス・カエキリウス・メテルルス。ローマの保民官なり、カエサルがタルペア岩と稱する岩山(ローマにあり)よりローマの寶物を奪ひ去らんとせし時これを守れるメテルルス爭ひ止めしかども及ばず、轟然の響きとともに堂宇の藏の戸開かれきといふ
【瘠す】寶物を失へるをいふ
一三九―一四一
【最初の響き】門内に入りて聞ける最初の響き即ち歌
【調にまじれる聲】歌謠の抑揚にまじりて歌詞のきこゆるをいふ
【デー・デウム・ラウダームス】Te Deum laudamus(神よ、我等汝を讚美す)有名なるラテン聖歌の一
一四二―一四五
【詞】歌詞。歌詞のあきらかにきこゆることと器聲に壓せられてきこえざることとあるなり
第十曲
詩人等淨火の門より岩間の小徑を登りゆきて山をめぐれる一帶の平地即ち淨火の第一圈にいたり山側なる大理石の上に彫り刻まれし謙遜の例を見また石を負ひて傲慢の罪を淨むる一群の靈にあふ
一―三
【魂の惡き愛】ダンテ思へらく、善惡の行爲すべて愛より出づ(淨、一七・一〇三―五參照)、愛正しければ善行を生み正しからざれば惡業を生む、しかるに人多くは惡に傾くがゆゑに淨火門内に入りて罪を淨むる者稀なり
四―六
【我若し】後を顧みたらんには悔ゆとも及ばざりしなるべし(淨、九・一三二參照)
七―九
【紆行りて】原文、動きて。石の動くをいへるにあらずして路の紆曲するをいへるなり
一〇―一二
路狹ければ側面の岩の路を壓して行手を妨ぐることなき處をえらぶなり
一三―一五
【月】月、床に歸るとはその西に沒するをいふ、滿月より五日目の月(地、二〇・一二七參照)にてその入るは午前九時過なるべし
一六―一九
【針眼】岩間の狹路
【後方に】山後方にかたよりて前方に平地(即ち淨火の圈)を殘せるところ
二二―
前へ
次へ
全198ページ中129ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング