義の業《わざ》みゆ 四―六
めなれぬものをさだかに知らしめんためさらにいはんに、我等は一草一木をも床《ゆか》に容れざる一の廣野につけり 七―九
憂ひの林これをめぐりて環飾《わかざり》となり、さながら悲しみの濠の林に於ける如くなりき、こゝに我等|縁《ふち》いと近き處に足をとゞめぬ 一〇―一二
地は乾ける深き砂にてその状《さま》そのかみカートンの足踏めるものと異なるなかりき 一三―一五
あゝ神の復讎よ、わがまのあたり見しことを讀むなべての人の汝を恐るゝこといかばかりなるべき 一六―一八
我は裸なる魂の多くの群《むれ》を見たり、彼等みないと幸《さち》なきさまにて泣きぬ、またその中に行はるゝ掟《おきて》一樣ならざるに似たりき 一九―二一
仰《あふの》きて地に臥せる民あり、全《また》く身を縮めて坐せるあり、またたえず歩めるありき 二二―二四
めぐりゆくものその數《かず》いと多し、また臥して苛責をうくるものはその數いと少なきもその舌歎きによりて却つて寛《ゆる》かりき 二五―二七
砂といふ砂の上には延びたる火片《ひのひら》しづかに降りて、風なき峻嶺《たかね》の雪の如し 二八―三〇
昔アレッサンドロ、
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