ント・アンドレーアよ、我を防禦《ふせぎ》となして汝に何の益かありし、汝罪の世を送れりとて我身に何の咎あらんや ―一三五
師その傍《かたへ》にとゞまりていひけるは、かく多くの折際《をりめ》より血と共に憂ひの詞をはく汝は誰なりしや 一三六―一三八
彼我等に、あゝこゝに來りてわが小枝を我よりとりはなてる恥づべき虐《しひたげ》をみし魂等よ 一三九―一四一
それらを幸《さち》なき柴木のもとにあつめよ、我は最初《はじめ》の守護《まもり》の神をバーティスタに變へし邑《まち》の者なりき、かれこれがために 一四二―一四四
その術《わざ》をもて常にこの邑を憂へしむ、もしその名殘のいまなほアルノの渡りにとゞまるあらずば 一四五―一四七
アッティラが殘せる灰の上に再びこの邑《まち》を建てたる邑人《まちびと》の勞苦は空しかりしなるべし 一四八―一五〇
我はわが家《や》をわが絞臺《しめだい》としき 一五一―一五三
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   第十四曲

郷土の愛にはげまされ、落ちちらばりし小枝を集めて既に聲なきかの者にかへせり 一―三
さてこゝよりすゝみて第二と第三の圓のわかるゝところなる境にいたればこゝに恐るべき正
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