な》へる全身のいと大いなること知りぬべし ―三三
彼今の醜《みにく》きに應じて昔美しくしかもその造主《つくりぬし》にむかひて眉を上げし事あらば一切の禍ひ彼よりいづるも故なきにあらず 三四―三六
我その頭に三の顏あるを見るにおよびてげに驚けることいかばかりぞや、一は前にありて赤く 三七―三九
殘る二は左右の肩の正中《たゞなか》の上にてこれと連《つらな》り、かつ三ともに※[#「奚+隹」、第3水準1−93−66]冠《とさか》あるところにて合へり 四〇―四二
右なるは白と黄の間の色の如く、左なるはニーロの水上《みなかみ》より來る人々の如くみえき 四三―四五
また顏の下よりはかゝる鳥ににつかしき二《ふたつ》の大いなる翼いでたり、げにかく大いなるものをば我未だ海の帆にも見ず 四六―四八
此等みな羽なくその構造《つくりざま》蝙蝠《かうもり》の翼に似たり、また彼此等を搏ち、三の風彼より起れり 四九―五一
コチートの悉く凍れるもこれによりてなりき、彼は六の眼《まなこ》にて泣き、涙と血の涎《よだれ》とは三の頤《おとがひ》をつたひて滴《したゝ》れり 五二―五四
また口毎にひとりの罪人《つみびと》を齒にて碎く
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