《まち》の君なる信なき者 八五―八七
詢《はか》ることありとて彼等を招き、かくしてフォカーラの風のためなる誓ひも祈りも彼等に用なきにいたらしむべし 八八―九〇
我彼に、わが汝の消息《おとづれ》を上《うへ》に齎らすをねがはゞ、見しことを痛みとするは誰なりや我に示しかつ告げよ 九一―九三
この時彼手を同囚《なかま》のひとりの※[#「鰐」の「魚」に代えて「月」、第3水準1−90−51]《あぎと》にかけて口をあけしめ、叫びて、これなり、物いはず 九四―九六
彼は逐はれて後チェーザレに説き、人|備《そなへ》成りてなほためらはゞ必ず損害《そこなひ》をうくといひてその疑ひを鎭めしことありきといふ 九七―九九
かく臆することなく物言ひしクーリオも舌を喉吭《のどぶえ》より切放たれ、その驚き怖るゝさまげにいかにぞや 一〇〇―一〇二
こゝにひとり手を二《ふたつ》ともに斷たれしもの、殘りの腕を暗闇のさにさゝげて顏を血に汚し 一〇三―一〇五
さけびていふ、汝また幸なくも事行はれて輙ち成るといへるモスカをおもへ、わがかくいへるはトスカーナの民の禍ひの種なりき 一〇六―一〇八
この時我は詞を添へて、また、汝の宗族《
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