したがひてしばらく鳴りて後とがれる鋒《さき》をかなたこなたに動かし、氣息《いき》を出していひけるは 五八―六〇
我若しわが答のまた世に歸る人にきかるとおもはゞこの焔はとゞまりてふたゝび搖《ゆら》めくことなからん 六一―六三
されどわがきくところ眞《まこと》ならば、この深處《ふかみ》より生きて還れる者なきがゆゑに、我汝に答ふとも恥をかうむるの恐れなし 六四―六六
我は武器の人なりしがのち帶紐僧《コルヂーリエロ》となれり、こはかく帶して罪を贖はんとおもひたればなり、また我を昔の諸惡にかへらしめし 六七―六九
かの大いなる僧(禍ひ彼にあれ)微《なか》つせばわれこの思ひの成れるを疑はず、されば請ふ事の次第と濫觴《おこり》とをきけ 七〇―七二
我未だ母の與へし骨と肉とをとゝのへる間、わが行《おこなひ》は獅子に似ずして狐に似たりき 七三―七五
我は惡計《たくらみ》と拔道《ぬけみち》をすべてしりつくし、これらの術《わざ》をおこなひてそのきこえ地の極《はて》にまで及べり 七六―七八
わが齡《よはひ》すゝみて人おの/\その帆をおろし綱をまきをさむる時にいたれば 七九―八一
さきにうれしかりしものいまはう
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