―一四一
恐らくは彼起き此倒るゝことあらむ。 一四二―一四四
[#改ページ]

   第十四曲

圓《まる》き器《うつは》の中なる水、外《そと》または内《うち》より打たるれば、その波動中心より縁《ふち》にまたは縁より中心に及ぶ 一―三
トムマーゾのたふとき生命《いのち》默《もだ》しゝとき、この事たちまちわが心に浮べり 四―六
こは彼の言《ことば》と彼に續いて物言へるベアトリーチェの言とよりこれに似たる事生じゝによる、淑女曰ふ 七―九
いまひとつの眞理をばこの者求めて根に到らざるをえず、されど聲はもとより未だ思ひによりてさへこれを汝等にいはざるなり 一〇―一二
請《こ》ふ彼に告げよ、汝等靈體を飾る光は、今のごとくとこしへに汝等とともに殘るや否《いな》やを 一三―一五
またもし殘らば、請ふ告げよ、汝等が再び見ゆるにいたる時、その光いかにして汝等の目を害《そこな》はざるをうべきやを。 一六―一八
たとへば輪に舞ふ人々が、悦び増せば、これに促《うなが》され引かれつゝ、相共に聲を高うし、姿に樂しみを現はすごとく 一九―二一
かの二の聖なる圓は、急なるうや/\しき願ひをきゝて、その※[#「廴+囘」
前へ 次へ
全484ページ中85ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
山川 丙三郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング