ばなり 一一八―一二〇
眞理を漁《あさ》りて、技《わざ》を有せざる者は、その歸るや出立つ時と状《さま》を異にす、豈《あに》空《むな》しく岸を離れ去るのみならんや 一二一―一二三
パルメニーデ、メリッソ、ブリッソ、そのほか行きつゝ行方《ゆくへ》を知らざりし多くの人々みな世にむかひて明かにこれが證《あかし》をなす 一二四―一二六
サベルリオ、アルリオ及びあたかも劒の如く聖書を映《うつ》してその直《なほ》き顏を歪《ゆが》めし愚者また然《しか》り 一二七―一二九
されば人々餘りに安んじて事を判じ、さながら畑《はた》にある穗をばその熟せざるさきに評價《ねぶみ》する人の如くなるなかれ 一三〇―一三二
そはわれ茨《いばら》が、冬の間は堅《かた》く恐ろしく見ゆれども、後その梢《こずゑ》に薔薇《しやうび》の花をいたゞくを見 一三三―一三五
また船が直《なほ》く疾《と》く海を渡りて航路《ふなぢ》を終へつゝ、遂に港の入口に沈むを見しことあればなり 一三六―一三八
ドンナ・ベルタもセル・マルティーノも、一人《ひとり》盜み一人物を獻《さゝ》ぐるを見て、神の審判《さばき》かれらにあらはると思ふ勿《なか》れ 一三九
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