さが》なりき 二五―二七
歌も舞も終りにいたれば、これらの聖なる光は、その心をわれらにとめつゝ、彼より此と思ひを移すを悦べり 二八―三〇
かの神の貧しき人の奇《く》しき一生を我に語れる光、相和する聖徒の中《なか》にて、このとき靜寂《しづかさ》を破りて 三一―三三
曰ふ。一の穗碎かれ、その實すでに蓄《たくは》へらるゝがゆゑに、うるはしき愛我を招きてさらに殘の穗を打たしむ 三四―三六
汝思へらく、己が味《あぢはひ》のため全世界をして價《あたひ》を拂はしめし女の美しき頬を造らんとて肋骨《あばらぼね》を拔きし胸にも 三七―三九
槍に刺され、一切の罪の重さにまさる贖《あがなひ》をそのあとさきになしゝ胸にも 四〇―四二
この二を造れる威能《ちから》は、凡そ人たる者の受くるをうるかぎりの光を悉《こと/″\》く注《そゝ》ぎ入れたるなりと 四三―四五
是故に汝は、さきに我汝に告げて、かの第五の光につゝまるゝ福《さいはひ》には並ぶ者なしといへるを異《あや》しむ 四六―四八
いざ目を開きてわが答ふるところを望め、さらば汝は汝の思ひとわが言《ことば》とが眞理において一となること圓の中心の如きを見む 四九―五一
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