《ふもと》に下り行くごとし、何ぞ異《あやし》とするに足らんや 一三六―一三八
汝|障礙《しやうげ》を脱しつゝなほ下に止まらば、是かへつて汝における一の不思議にて、地上に靜なることの燃ゆる火における如くなるべし。 一三九―一四一
かくいひて再び顏を天にむけたり 一四二―一四四
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第二曲
あゝ聽かんとて小舟《をぶね》に乘りつゝ、歌ひて進むわが船のあとを追ひ來れる人等よ 一―三
立歸りて再び汝等の岸を見よ、沖に浮びいづるなかれ、恐らくは汝等我を見ずしてさまよふにいたるべければなり 四―六
わがわたりゆく水は人いまだ越えしことなし、ミネルヴァ氣息《いき》を嘘《ふ》き、アポルロ我を導き、九のムーゼ我に北斗を指示す 七―九
また數少きも、天使の糧《かて》(世の人これによりて生くれど飽《あ》くにいたらず)にむかひて疾《と》く項《うなじ》を擧《あ》げし人等よ 一〇―一二
水の面《おもて》の再び平らかならざるさきにわが船路《ふなぢ》の跡をたどりつゝ海原《うなばら》遠く船を進めよ 一三―一五
イアソンが耕人《たがやすひと》となれるをコルコに渡れる勇士《つはもの》等の見し時にもまさり
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