て汝等驚き異《あやし》まむ 一六―一八
神隨《かんながら》の王國を求むる本然|永劫《えいごふ》の渇《かわき》われらを運び、その速なること殆ど天のめぐるに異ならず 一九―二一
ベアトリーチェは上方《うへ》を、我は彼を見き、しかして矢の弦《つる》を離れ、飛び、止《とゞ》まるばかりの間に 二二―二四
我は奇《くす》しき物ありてわが目をこれに惹《ひ》けるところに着きゐたり、是においてかわが心の作用《はたらき》をすべて知れる淑女 二五―二七
その美しさに劣《おと》らざる悦びを表《あら》はしわが方にむかひていふ。われらを第一の星と合せたまひし神に感謝の心を獻《さゝ》ぐべし。 二八―三〇
日に照らさるゝ金剛石のごとくにて、光れる、濃《こ》き、固き、磨ける雲われらを蔽ふと見えたりき 三一―三三
しかしてこの不朽の眞珠は、あたかも水の分れずして光線を受け入るゝごとく、我等を己の内に入れたり 三四―三六
一の量のいかにして他の量を容《い》れたりし――體、體の中に入らばこの事なきをえざるなり――やは人知り難し、されば我もし 三七―
肉體なりしならんには、神入相結ぶ次第を顯はすかの至聖者を見んとの願ひ、愈※[
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