ほうみ》をわたりて多くの異なる湊《みなと》にむかふ 一一二―一一四
火を月の方に送るも是《これ》、滅ぶる心を動かすも是、地を相寄せて一にするもまた是なり 一一五―一一七
またこの弓は、たゞ了知《さとり》なきものゝみならず、智あり愛あるものをも射放つ 一一八―一二〇
かく萬有の次第を立つる神の攝理は、いと疾《と》くめぐる天をつゝむ一の天をば、常にその光によりてしづかならしむ 一二一―一二三
今やかしこに、己が射放つ物をばすべて樂しき的《まと》にむくる弦《つる》の力我等を送る、あたかも定《さだま》れる場所におくるごとし 一二四―一二六
されどげに、材|默《もだ》して應《こた》へざるため形しば/\技藝の工夫《くふう》に配《そ》はざるごとく 一二七―一二九
被造物《つくられしもの》またしば/\この路を離る、そはこれは、かく促《うなが》さるれども、もし最初の刺戟僞りの快樂《けらく》の爲に逸《そ》れて 一三〇―
これを地に向はしむれば、その行方《ゆくへ》を誤る(あたかも雲より火の墜《おつ》ることあるごとく)ことをうればなり ―一三五
わが量《はか》るところ正しくば、汝の登るはとある流れの高山より麓
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