の階《きざはし》を傳ひ汝を上方《うへ》に導くがゆゑに 八五―八七
己が壜子《とくり》の酒を與へて汝の渇《かわき》をとゞむることをせざる者は、その自由ならざること、海に注《そゝ》がざる水に等し 八八―九〇
汝はこの花圈《はなわ》(汝を強うして天に登らしむる美しき淑女を圍み、悦びてこれを視る物)がいかなる草木《くさき》の花に飾らるゝやを知らんとす 九一―九三
我はドメーニコに導かれ、迷はずばよく肥《こ》ゆるところなる道を歩む聖なる群《むれ》の羔《こひつじ》の一なりき 九四―九六
右にて我にいと近きはわが兄弟たり師たりし者なり、彼はコローニアのアルベルトといひ、我はアクイーノのトマスといへり 九七―九九
このほかすべての者の事を汝かく定《さだ》かにせんと思はゞ、わが言葉に續きつゝこの福なる花圈《はなわ》にそひて汝の目を※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《めぐ》らすべし 一〇〇―一〇二
次の焔はグラツィアーンの笑ひより出づ、彼は天堂において嘉《よみ》せらるゝほど二の法廷を助けし者なり 一〇三―一〇五
またその傍《かたへ》にてわれらの組を飾る焔はピエートロ即ちかの貧しき女に傚《なら》ひ己
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