りなりけむ 四〇―四二
たとひわれ、才と技巧と練達を呼び求むとも、これを語りて人をして心に描かしむるをえんや、人たゞ信じて自ら視るを願ふべし 四三―四五
またわれらの想像の力低うしてかゝる高さに到らずとも異《あや》しむに足らず、そは未だ日よりも上に目の及べることなければなり 四六―四八
尊き父の第四の族《やから》かゝる姿にてかしこにありき、父は氣息《いき》を嘘《ふ》く状《さま》と子を生むさまとを示しつゝ絶えずこれを飽《あ》かしめ給ふ 四九―五一
ベアトリーチェ曰ふ。感謝せよ、恩惠《めぐみ》によりて汝を擧げつゝこの見ゆべき日にいたらんめし諸※[#二の字点、1−2−22]の天使の日に感謝せよ。 五二―五四
人の心いかに畏敬の念に傾き、またいかに喜び進みて己を神に棒げんとすとも 五五―五七
これらの詞《ことば》を聞ける時のわがさまに及ばじ、わが愛こと/″\く神に注がれ、ベアトリーチェはそがために少時《しばし》忘られき 五八―六〇
されど怒らず、いとうつくしく微笑《ほゝゑ》みたれば、そのゑめる目の耀《かゞやき》はわが合ひし心をわかちて多くの物にむかはしむ 六一―六三
われ見しに多くの生くる勝《
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