四五
されどパードヴァは、その民|頑《かたくな》にして義に背《そむ》くにより、程なく招の邊《ほとり》にて、かのヴィチェンツァを洗ふ水を變へむ 四六―四八
またシーレとカニアーンの落合ふ處は、或者これを治め、頭を高うして歩めども、彼を捕へんとて人はや網を造りたり 四九―五一
フェルトロもまたその非道の牧者の罪の爲に泣かむ、かつその罪はいと惡くしてマルタに入れられし者にさへ類《たぐひ》を見ざる程ならむ 五二―五四
己が黨派に忠なることを示さんとてこのやさしき僧の與ふるフェルラーラ人《びと》の血は、げにいと大いなる桶ならでは ―五五
これを容《い》るゝをえざるべく、※[#「オンス」の単位記号、63−7]《オンチャ》に分けてこれを量《はか》らばその人疲れむ、而《しか》してかゝる贈物《おくりもの》は本國《ところ》の慣習《ならはし》に適《かな》ふなるべし ―六〇
諸※[#二の字点、1−2−22]の鏡|上方《うへ》にあり、汝等これを寶座《ツローニ》といふ、審判《さばき》の神そこより我等を照らすがゆゑに我等皆これらの言葉を眞《まこと》とす。 六一―六三
かくいひて默《もだ》し、さきのごとく輪に加はりて
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