べき者を王とす 一四五―一四七
是においてか汝等の歩履《あゆみ》道を離る。 一四八―一五〇
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第九曲
美しきクレメンツァよ、汝のカルロはわが疑ひを解きし後、我にその子孫のあふべき欺罔《たばかり》の事を告げたり 一―三
されどまた、默して年をその移るに任せよといひしかば、我は汝等の禍ひの後に正しき歎き來らんといふのほか何をもいふをえざるなり 四―六
さてかの聖なる光の生命《いのち》は、萬物を足らはす善の滿《み》たす如く己を滿たす日輪にはや再びむかひゐたりき 七―九
あゝ迷へる魂等よ、不信心なる被造物等よ、心をかゝる善にそむけて頭《かうべ》を空しき物にむくとは 一〇―一二
時に見よ、いま一の光、わが方に進み出で、我を悦ばせんとの願ひを外部《そと》の輝に現はせり 一三―一五
さきのごとく我に注げるベアトリーチェの目は、うれしくもわが願ひを容《い》るゝことをば定《さだ》かに我に知らしめき 一六―一八
我|曰《い》ふ。あゝ福《さいはひ》なる靈よ、請《こ》ふ速にわが望みをかなへ、わが思ふ所汝に映《うつ》りて見ゆとの證《あかし》を我にえさせよ。 一九―二一
是においてか未だ我
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