と重く加へらるべき打撃なり 一〇六―一〇八
是故にわれ先見をもて身を固《かた》むるを宜《よ》しとす、さらばたとひ最愛の地を奪はるともその他の地をばわが歌の爲に失ふことなからむ 一〇九―一一一
果《はてし》なき苦しみの世にくだり、またわが淑女の目に擧げられて美しき巓をばわが離れしその山をめぐり 一一二―一一四
後また光より光に移りつゝ天を經《へ》てわが知るをえたる事を我もし語らば、そは多くの人にとりて味《あぢはひ》甚だ辛《から》かるべし 一一五―一一七
されど我もし眞理に對《むか》ひて卑怯の友たらんには、今を昔と呼ぶ人々の間に生命《いのち》を失ふの恐れあり。 一一八―一二〇
かのわが寶のほゝゑむ姿を包みし光は、まづ日の光にあたる黄金《こがね》の鏡のごとく煌《きらめ》き 一二一―一二三
かくて答ふらく。己が罪または他人《ひと》の罪の爲に曇れる心は、げに汝の言《ことば》を烈《はげ》しと感ぜむ 一二四―一二六
しかはあれ、一切の虚僞《いつはり》を棄てつゝ、汝の見し事をこと/″\くあらはし、瘡《かさ》ある處は人のこれを掻くに任《まか》せよ 一二七―一二九
汝の聲はその味《あぢ》はじめ厭《いと》は
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