ゴスラヴィアの南部の地方の名。但し一般に遠國を指す
一〇六―一〇八
【示さるゝ間】日を定めて人に見する例なりければ
一〇九―一一一
【現世にて】天上無窮の福を地上にて既に默想の中に味へる者、即ちベルナルドゥスの、聖なる愛に燃ゆる姿を見
一一八―一二〇
【まさる】光において
一二一―一二三
【溪より山に】薔薇のいと低き處よりそのいと高き列に日を移すをたとへて
【頂】山に因《ちな》みて薔薇の上部を指す
一二四―一二六
また譬へば太陽の將に現はれんとする處にては最《いと》強き光あり、其他の處にては距離(日出點よりの)の大なるに從つて光次第に衰ふる如く。
【フェトンテ】地、一七・一〇六以下並びに註參照。轅[#「轅」に白丸傍点]は日の車の轅
一二七―一二九
【平和の焔章旗】マリアの座を中心とせる天の一部
オリアヒアムマ(黄金の焔の義)は古のフランス諸王の旗なり、こは天使ガブリエルがかの王達に與へしものにてその下に戰ふ者勝たずといふことなしと傳ふ
この旗は黄金地に焔をあらはし出せるものなれはダンテは光に因みてかの天の一部を焔章旗といひ、地上戰鬪の旗に對して平和の文字を冠せるなり
一三〇―一三二
【技】飛びめぐるさまをいふ、その異なるは遲速あるなり。カーシーニ曰く、輝の異なるは愛の同じからざるを表はし、技の異なるは悦びの同じからざるを表はすと
一三三―一三五
【美】マリア
一三六―一三八
【その樂しさ】マリアの美のたのしさ
第三十二曲
聖ベルナルドゥス天上の薔薇における諸聖徒着座のさまをダンテに示教し、かつ彼をして聖母の温容を仰ぎ視しむ
一―三
【己が悦び】聖母マリア
四―六
【庇】罪の。マリア、キリストによりてこの庇を癒せり
【美しき女】エヴァ。神の直接に造り給へる者なれはいと美し。かれは禁斷の木の實をくらひて罪を犯し、かつこれをアダムに與へて子々孫々の禍ひを釀せり
七―九
【ラケール】ラケル。默想の生を表示す(淨、二七・一〇四並びに註參照)。またラケルのベアトリーチェと共に坐すること地、二・一〇一―二に見ゆ
一〇―一二
【サラ】アブラハム(地、四・五八)の妻(創世、一一・二九及び一七・一五等)
【レベッカ】イサク(地、四・五九)の妻(創世、二四・二以下)
【ユディット】ヘブライ族の勇婦(淨、一二・五八―六〇註參照)
【歌人】王ダヴィデ。詩篇五一(この歌 Miserere mei「我を憐みたまへ」に始まる)はダヴィデがウリアとその妻とに對する行爲を悔いて作れるものと信ぜられたればなり
【曾祖母たりし女】ルツ(ルツ、一・四以下)。王ダヴィデの曾祖父なるボアズ(ルツ、四・二一―二)の妻なり
一六―一八
【花のすべての髮】天上の薔薇のすべての花片
【分く】分岐線となるをいふ
天上の薔薇の花片(天、三〇・一一二―四註參照)すべて縱に二等分せらる、その一方の分岐線は最高の花片即ち最大の圓形の列より起りて最低の花片即ち光に接する最小の圓形の列に終り、他方の分岐線はこれと相對す、この二大部の中その一の上半即ち既に空席なきところにはキリスト以前の諸聖徒坐し他の一の上半即ち未だ空席あるところにはキリスト以後の諸聖徒坐す、而して下半は二大部に通じて小兒の席と定めらる、また二の分岐線の中その一即ち聖母より起るものは凡てヘブライ人の女達の席より成り、他の一即ち洗禮者ヨハネより起るものは凡て彼の事業を完うせんとつとめし聖者達の席より成る
一九―二一
【クリストを見し】キリストの出現を豫め信じゐたりし人々と、出現の後これを信ぜる人々とその信ずるさまの異るに從つて聖徒の列をわかつなり
二二―二四
【全き】原、「成熟せる」。座席のすべて塞がれるをいふ
二五―二七
【諸※[#二の字点、1−2−22]の半圓】半圓をゑがく諸※[#二の字点、1−2−22]の列
【目を】信仰の
三一―三三
【ジョヴァンニ】バプテスマのヨハネ
【曠野】、淨、二二・一五二參照。「殉教」、天、一八・一三五參照。「二年」、ヨハネの死よりキリストの死まで約二年の間地獄のリムボにあり
三四―三六
【フランチェスコ】アッシージの聖者(天、一一・四三以下)
【ベネデット】ノルチアの聖者(天、二二・二八以下並びに註參照)聖ベネデクトゥス。
【アウグスティーノ】聖アウグスティヌス。三五四年タガステ(昔のヌミディア)に生れる。ヒッポの僧正となりて四三〇年に死す、ラテン寺院の教父中最大なる者の一、ダンテよくその著作に通じ屡※[#二の字点、1−2−22]これを引用せり(『コンヴィヴィオ』四・九・八三以下『デ・モナルキア』三・四・五一以下等)
三七―三九
【園】即ち天上の薔薇。註釋者曰く、キリスト以前は準備の時代なればその以後の如く多くの受福者を生むべきやうなし、ダンテがかく諸聖徒を均等に二分せる理由は重きを
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