九四―九六
律法なきに非ず、されど手をこれにつくる者は誰ぞや、一人《ひとり》だになし、これ上《かみ》に立つ牧者|※[#「齒+台」、第4水準2−94−79]《にれが》むことをうれどもその蹄《つめ》分れざればなり 九七―九九
このゆゑに民は彼等の導者が彼等の貪る幸《さいはひ》にのみ心をとむるをみてこれを食《は》み、さらに遠く求むることなし 一〇〇―一〇二
汝今よく知りぬらむ、世の邪《よこしま》になりたる原因《もと》は、汝等の中の腐れし性《さが》にあらずして惡しき導《みちびき》なることを 一〇三―一〇五
善き世を造れるローマには、世と神との二の路をともに照らせし二の日あるを常とせり 一〇六―一〇八
一は他《ほか》の一を消しぬ、劒《つるぎ》は杖と結ばれぬ、かくして二を一にすとも豈|宜《よろ》しきをうべけんや 一〇九―一一一
これ結びては互ひに恐れざればなり、汝もし我を信ぜずば穗を思ひみよ、草はすべて種によりて知らる 一一二―一一四
アディーチェとポーの濕ほす國にては、フェデリーゴがいまだ爭ひを起さざりしころ、常に武あり文ありき 一一五―一一七
今は善き人々と語りまたは彼等に近づくことを恥ぢて
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