四―三六
我等既にかしこを去りて登れるとき、慈悲ある者は福なり[#「慈悲ある者は福なり」に白丸傍点]、また、悦べ汝|勝者《かつもの》よとうたふ聲|後《うしろ》に起れり 三七―三九
わが師と我とはたゞふたりにて登りゆけり、我は行きつゝ師の言《ことば》をききて益をえんことをおもひ 四〇―四二
これにむかひていひけるは。かのローマニアの魂が除く[#「除く」に白丸傍点]といひ侶[#「侶」に白丸傍点]といへるは抑※[#二の字点、1−2−22]何の意《こゝろ》ぞや。 四三―四五
是に於てか彼我に。彼は己の最大《いとおほ》いなる罪より來る損害《そこなひ》を知る、此故にこれを責めて人の歎《なげき》を少なからしめんとすとも異《あや》しむに足らず 四六―四八
それ汝等の願ひの向ふ處にては、侶と頒《わか》てば分減ずるがゆゑに、嫉妬《ねたみ》鞴《ふいご》を動かして汝等に大息《といき》をつかしむれども 四九―五一
至高《いとたか》き球の愛汝等の願ひを上にむかはしむれば、汝等の胸にこのおそれなし 五二―五四
そはかしこにては、我等の[#「我等の」に白丸傍点]所有《もちもの》と稱《とな》ふる者愈※[#二の字点、1−
前へ
次へ
全396ページ中89ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
山川 丙三郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング