これを唆《そゝの》かす者よりねがはくは救ひ出したまへ 一九―二一
この最後《をはり》の事は、愛する主よ、我等|祈《ね》ぎまつるに及ばざれども、かくするはげに己の爲にあらずしてあとに殘れる者のためなり。 二二―二四
斯く己と我等のために幸《さち》多き旅を祈りつゝ、これらの魂は、人のをりふし夢に負ふごとき重荷《おもに》を負ひ 二五―二七
等しからざる苦しみをうけ、みな疲れ、世の濃霧《こききり》を淨めつゝ第一の臺《うてな》の上をめぐれり 二八―三〇
彼等もし我等のためにかしこにたえず幸《さいはひ》を祈らば、己が願ひに良根《よきね》を持つ者、こゝに彼等のために請ひまた爲しうべき事いかばかりぞや 三一―三三
我等は彼等が清く輕くなりて諸※[#二の字点、1−2−22]の星の輪にいたるをえんため、よく彼等を助けて、そのこゝより齎《もた》らせし汚染《しみ》を洗はしむべし 三四―三六
あゝ願はくは正義と慈悲速かに汝等の重荷《おもに》を取去り、汝等翼を動かして己が好むがまゝに身を上ぐるをえんことを 三七―三九
請ふいづれの道の階《きざはし》にいとちかきやを告げよ、またもし徑《こみち》一のみならずば、嶮《け
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