と》と思へるもの他にあらば、眞《まこと》ならずとしてこれを棄て、彼が事をいへる汝の言《ことば》を眞《まこと》の原因《もと》とおもふべし。 一二七―一二九
わが師の足を抱かんとて彼既に身をかゞめゐたりき、されど師彼に曰ふ。兄弟よ、しかするなかれ、汝も魂汝の見る者も魂なれば。 一三〇―一三二
彼|立上《たちあが》りつゝ。今汝は汝のために燃ゆるわが愛の大いなるをさとるをえむ、そは我等の身の空しきを忘れて 一三三―一三五
我はあたかも固體のごとく魂をあしらひたればなり 一三六―一三八
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第二十二曲
我等すでに天使をあとにす(こは我等を第六の圓にむかはせ、わが顏より一の疵をとりのぞける天使なり 一―三
彼は我等に義を慕ふ者の福なる[#「福なる」に白丸傍点]ことを告げたり、而してその詞はたゞシチウントをもてこれを結びき) 四―六
また我は他《ほか》の徑《こみち》を通れる時より身輕ければ、疲勞《つかれ》を覺ゆることなくしてかの足早き二の靈に從ひつゝ歩みゐたるに 七―九
このときヴィルジリオ曰ふ。徳の燃やせし愛はその焔一たび外にあらはるればまた他の愛を燃やすを常とす 一〇―一二
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