》等の誤れることをさだかに見るべし 一六―一八
夫れ愛し易く造られし魂樂しみのためにさめてそのはたらきを起すにいたればたゞちに動き、凡て己を樂します物にむかふ 一九―二一
汝等の會得《ゑとく》の力は印象を實在よりとらへ來りて汝等の衷《うち》にあらはし魂をこれにむかはしむ 二二―二四
魂これにむかひ、しかしてこれに傾けば、この傾《かたむき》は即ち愛なり、樂しみによりて汝等の中に新たに結ばるゝ自然なり 二五―二七
かくて恰も火がその體《たい》の最や永く保たるゝところに登らんとする素質によりて高きにむかひゆくごとく 二八―三〇
とらはれし魂は靈の動《うごき》なる願ひの中に入り、愛せらるゝものこれをよろこばすまでは休まじ 三一―三三
汝是に依りてさとるをえむ、いかなる愛にても愛そのものは美《ほ》むべきものなりと斷ずる人々いかに眞《まこと》に遠ざかるやを 三四―三六
これ恐らくはその客體常に良《よし》と見ゆるによるべし、されどたとひ蝋は良とも印影《かた》悉くよきにあらず。 三七―三九
我答へて彼に曰ふ。汝の言《ことば》とこれに附隨《つきしたが》へるわが智とは我に愛をあらはせり、されどわが疑ひは却
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