いが、ここでは仮りに正真正銘の憂国慨世の士と対照してかく名付けたのであります)とか名づけられる種類であります。この他その商売商売に依っていろいろの悪魔性を帯びた者がいくらもあるに違いありませぬが、ここにはこの四つを代表的なものとして取り扱って見る事に致します。
彼等がその鼻の表現を使いわける代価として望むものはいろいろあります。男女の貞操を手はじめに、金銭、貴金属、衣服、財産、その他何でも……わけても横着政治家となりますとずっと狙い処が大きくなって、名誉権勢、地位人望、利権領土、その他あらゆるものを鼻の表現で釣り寄せようとするのであります。
毒婦とか色魔とかが異性を操る事の自由自在さは全く驚くべきものがあります。何方《どなた》にしても嘘とわかっているのにどうしてあんなに根こそげ欺されるのであろうと、さながらに魔術のように感ぜられるのであります。
これには引っかけられる側の自惚《うぬぼ》れや色気や意志の弱さなぞもありましょう。又は引っかける側の弁才や容色もありましょう。しかしその中《うち》にも働きかける側の表現の上手なこと――わけても鼻の先の気分の扱い方の巧《たくみ》なために、受け
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