ばかりあるいていれば、これ位のん気なしあわせなことははいではないか」
「エッ……先生、それでは私たちは一生こうして山の中ばかり歩いていなければならないのですか」
と豚吉は叫びました。
「ああ。何という情ないことでしょう。私はもう笑われても構いませぬ。何故《なぜ》逃げ出したと叱られても構いませぬ。早くうちへ帰ってお父様やお母様にお眼にかかりとう御座います。どうぞどうぞ先生、私たちへうちへ帰る道を教えて下さいませ」
と、二人共地びたに坐わって、泣きながら無茶先生を拝みました。
そうすると無茶先生も立ち停まって、ジッと二人を見ていましたが、又怖い顔をして、
「それは本当か」
と尋ねました。
「本当で御座います本当で御座います。もうどんなことがあっても、両親や友達を欺して村を逃げ出したりなんぞしません」
「きっときっと親孝行を致します」
と、豚吉もヒョロ子も、涙をしゃくりながら無茶先生にあやまりました。
無茶先生はその時初めてニッコリしました。
「それをきいて安心した。おれは、お前たちが両親や友達にかくれて逃げて来たものだとわかったから、罰を当てたのだ。お前たちの身体《からだ》をど
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