の事件の真相が世間へ発表されず、校長先生と棒組んで、浅ましい恥知らずな事をしておられる方々が、校長先生と御一緒にこの事件を暗から暗に葬ろうとしてお出でになる御模様がわかりましたならば、そんな関係と新聞記事を封じ込んだ、これと同じモウ一通のコピーを抜からないようにある方面へ廻わして、ズット遅れてから発表して下さるようにお願いして在るのです。私の黒焦屍体に絡《まつ》わる校長先生の責任をどこまでも明らかにする手順がチャント付いているのです。その私のお友達の方は頭のいい、決心の強いお方ですから、この最後の一通を押えられるようなヘマな事は決してなさらないでしょう。
 私は、私の一生涯を、無駄に黒焦にしたくは御座いません。
 私は、校長先生と御一緒に、腐敗《ふはい》、堕落しております現代の自分勝手な、利己主義一点張の男性の方々に、一つの頓服薬《とんぷくやく》として「火星の女の黒焼」を一服ずつ差し上げたいのです。黒焼流行の折柄ですから万更《まんざら》、利《き》き目のない事は御座いますまい。
 ――火星の女の黒焼――
 なんと珍しいお薬では御座いませんか。もしかすると埃及《エジプト》の木乃伊《ミイラ》
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