父上様
[#ここで字下げ終わり]
因《ちなみ》に右、殿宮アイ子は県立高女在学中、同校の明星と呼ばれた美人で、成績抜群の名誉を担《にな》っていた才媛である。
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森栖校長先生
[#地から2字上げ]火星の女 より
私は嬉しくて嬉しくて仕様がありません。こうして校長先生に復讐する事が出来るのですから……。
私がホントウに火星の女でしたら、それこそ天の上まで飛び上って喜ぶかも知れません。
私の死体は多分、誰ともわからない真黒焦になって発見されるでしょう。そうして新聞に大騒ぎをして書かれるでしょう。
私は、私のお友達に頼みました。
「私がこの手紙を書き始めました二十四日の午後からキッチリ一週間目の三十一日の夕方に、この手紙を速達で校長先生の処へ出して頂戴ね」
……と……そうして校長先生が、私の黒焦屍体を御覧になっても……そうしてこの手紙をお読みになっても反省なさらずに、知らん顔をなすったり、平気で誤魔化《ごまか》して行こうとしたりなさる御模様があったら、念のために書いて置きましたほかの一通を警察署へ出して頂きます。そうして、それでもこ
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