瞬く電燈のタングステン。向うをむいて立っている裸体美人の絵像。それを睨み付けている骸骨。机。書物。壁。床。天井。それ等のものの投影……その窓の外に、女の手許の号外の狂人《きちがい》じみた大活字の排列を覗き込みながら、気を呑み、声を呑んで、全神経を凝固させている私……何一つとして生気の通うものはない。
室《へや》の内も外も全く地下千尺の底の墓場の静寂に満たされている。その中《うち》にゆるゆると号外の内容を訳読する女の、冷やかな、物淋しい声も、少しもこの世の響きを止めていない。陰森《いんしん》として肌に迫る冷気の中に投影しあらわれた幽界の冥鬼が、生前の怨み、死後の執念を訴えるもののようであった。
警視庁の精鋭[#大文字、太字]
B・S・曲馬団と戦う[#中文字]
ピストル機関銃の乱射乱撃[#中文字]
警官団員の死傷数十名
帝国ホテル修羅場と化す[#大文字、太字]
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本日午後四時
熱海検事一行突如[#大文字、太字]
B・S・団員全部
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