国から如何に軽視される立場に陥って来ましたことか。
 更に日本が彼《か》の日英同盟を廃棄し、新嘉坡《シンガポール》と濠洲海軍の脅威を覚悟しつつ日仏の秘密協商の成立に焦慮しているのは何のためでもない。日本が仏領《ふつりょう》印度《インド》に於ける豊富な油田に着眼した結果だと伝えられておりますが、この憐れな石油乞食と化しつつある日本民族の状態を布哇《ハワイ》と比律賓《ヒリッピン》に居る米国の太平洋艦隊が如何にせせら笑っておりました事か。
 このために東洋の時局……特に支那方面に於ける日本民族の発展政策が、如何に米国……特にアングロ・サクソン民族の資本主義政策の横暴専断に任せられて、如何に手も足も出ないまでに叩き付けられて来ましたことか。

 ところがこの形勢が最近に至りまして意外の変化を徴《あら》わしはじめたのであります。日本民族のこうした石油不足から来る軟弱外交が、次第に強硬化して来ました事を、米国の機密局は鋭敏に感じはじめたのであります。同時に紐育《ニューヨーク》ウオル街新タマニー・ホールの首脳部連中は、日本内地に於ける日米戦争に関する著述の出版が、次第に露骨化しつつある事実に驚きはじ
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