れないではないか。否。もしかするとこの絵巻物の神秘力を一挙に打ち破って、一切の迷いを真実に還《かえ》す程の力を持った者であるかも知れない。……少く共そこまで調べて見た上でなければ、この絵巻物の中から何も発見出来なかったとはどうして云えよう。
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……呉一郎は姪の浜の石切場でこの絵巻物の白い処を一心に凝視していたという。しかもその時は既に半分呉青秀、半分は呉一郎の気持ちでいたものと推定されているから果して、どちらの気持ちでそうしていたものか判然しないのであるが、しかしいずれにしても、この絵巻物の白い処をズットおしまいの処まで見て行った……そうしてそこに落ち込んでいる何ものかを発見したに違いない事は容易に推定出来ると思う。
……その証拠に呉一郎は「この絵巻物の預り主の正体を知っている[#「この絵巻物の預り主の正体を知っている」に傍点]」と仙五郎爺さんに話しているではないか……。
……どうして……どうして私は今の今までこの事実に気付かなかったのだろう……。
[#ここで字下げ終わり]
こうした考《かんがえ》を一瞬間のうちに頭に閃《ひら》めかした私は、又も、何者かに追駈《お
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