「同席者」は太字] 戸倉仙五郎(呉八代子方|常雇《じょうやとい》農夫、当時五十五歳)――同人妻子数名――余《よ》(W氏)――以上――
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   【注意】 甚しき方言なるを以て標準語に近づけて記載す。

 ――ええもう、このような恐ろしい事は御座いませなんだ。その時に梯子《はしご》のテッペンから落ちて打ちました腰が、この通り痛みまして、小用《こよう》にも這《は》うて参ります位で、すんでの事に生命喪《いのちうしな》いをするところで御座いました。しかし、今朝《けさ》程から茄子《なすび》の黒焼を酒で飲みまして、御覧の通り、妙薬の鮒《ふな》を潰して貼っておりますけに、おかげで余程痛みが寛《くつろ》いだようで御座います。
 ――呉様のお家は、千俵余米と申しまして、この界隈でも一といわれる名うての大百姓で御座います。そのほか、養蚕《かいこ》から、養鶏《にわとり》から何から何まで、今の後家さんのお八代さんが、たった一人で算盤《そろばん》を弾《はじ》かっしゃるので、身代《しんだい》は太るばかり……何十万か、何百万かわからぬと申しますが、豪《えら》いもので御座います。学校も自分で建
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