る記録によって推測されるので御座います。
次に、この少年の骨相の中《うち》で、純粋に蒙古人種系統を代表致しておりますのは、素直な、黒い髪毛の生え際と、鼻の中の内部の形だけであります。この少年の鼻の穴は、曲りが少のう御座いますので、器械で覗きますと一直線に奥までわかる……お笑いになってはいけません。これは遺伝学上から申しましても大切な調査なので、もし白人の系統を引いた鼻の穴だと、恐ろしく曲りくねっているので御座います。
さて……以上の蒙古人系統の特徴を除外した、この少年の骨相をよくよく観察致しますと、そこにあらゆる異人種系統の寄り合所帯が発見されるので御座います。
まず……大体の顔の形は拉甸《ラテン》系統のふくらみを持った卵型でありますが、眉と、睫毛《まつげ》が、絵筆で描いたように濃く長くて、眼の縁の隈がドコとなく青ずんで見えまするところは、何といってもアイヌ式であります。又、鼻の外見的な恰好は純然たる希臘《ギリシヤ》型で、頬から腮《あご》へかけての抛物線《パラボラ》と、小さな薄い唇が、ハッキリと波打っている恰好を見ますると、我国の古い仏像などに残っているアリアン系統の手法を聯想さ
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