で、将来の探偵術や、法医学者の研究は、是非ともここまで突込んで来なければ嘘であるという確信を、正木先生はズット以前から持っておられるので御座います。
そこでその正木先生の診断メモによって、この少年の骨相を解剖的に説明致しまして、引続き曝露致して参ります物凄い事件の特徴と、対照して頂く事に致しますと、どなたでも、第一に気付かれます事は、この少年の血色が、日本人としては白すぎる事で御座います。御覧の通り、頬にポーッと紅味《あかみ》がさしておりますのは、まだ童貞でいる証拠で御座いますから、除外するとしましても、その皮膚にあらわれた日本人独特の健康色の下《もと》を流るる透明な乳白色は、明らかに白皙《はくせき》人種の血が、この少年の血統に交《まじ》っている事を推定させますので……しかも……そうとしますれば余程以前に、少なくとも一千数百年以前に、天山《テンシャン》山脈を越えて支那地方に入り込んで来たもので、所謂《いわゆる》、胡人《こじん》と称せられているものの血が加わっていたものが、現代に於てこの少年の骨相上に復活したものではあるまいか……という事が、後《のち》に出て参りますこの少年の祖先に関す
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