るんだよ……の精神生活の中には、精神病者と寸分違わない……もしくはソレ以上のモノスゴイ「心理遺伝」が、朝から晩まで、一分、一秒の隙間《すきま》もなく活躍している……眠っている間も夢となって立現《たちあら》われて、執念深く吾々の心理を支配しているから困るのだ。そのために自分の心が、自分で自由にならない場合が非常に多いから困るのだ。おかげで新聞、雑誌の社会記事が、無限に提供されて行く事になるのだから、問題にしない訳に行かなくなって来るのだ。
……これはズット以前、新聞記者にチョット話した事がある、心理遺伝の中でも極く極く手軽い実例ではあるが、無くて七癖、あって四十八癖という奴は、精神病者と同様に、自分の気持が、自分で自由にならない好適例である。しかも、それを他人からドンナに笑われても、又は自分自身で是非とも改めなければならぬ必要を感じていても、どうしても止める事が出来ないのは、ソレが今いう心理遺伝のあらわれだからである。……泣くまいと思ってもツイ涙が出る。憤《おこ》る場合でないと思っても、思わずムラムラッと来て、前後を忘却してしまうのも、やはり一時的の精神の偏《かたよ》りを、自分で持ち直
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