織している細胞の一粒一粒の内容は、その主人公である一個の人間の内容よりも偉大なものである。否。全宇宙と比較されるほどのスバラシク偉大複雑な内容、性能を持っているものである。だからその細胞の一粒の内容を外観から顕微鏡で覗き、その成分を化学的に分析し、その分裂、繁殖の状況をその形態や、色彩の変化によって研究する従来の唯物科学式の行き方では到底、細胞の内容、性能の偉大さは解るものでない。それは英雄、偉人の生前の業績を無視して、単にその屍体の外貌を観察し、内部を解剖する事のみによって、その偉大な性格や、性能を確かめようとするのと同様の無理な註文である。……又、時間というものに就ても同様の事がいえる。……中央気象台や、吾々の持っている時計の針や、地球、太陽の自転、公転なぞによって示されて行く時間というものは真実の時間ではない。唯物科学が勝手に製作し出した人工の時間である。錯覚の時間、インチキの時間である。……真実の時間というものは、そんな窮屈な、寸法で計られるような固苦しいものではない。モットモット変通自在な、玄怪不可思議なものである……という事実が実際に首肯出来れば、同時に「胎児の夢」の実在が
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