ない風景や、ステキもない天変地妖が、実際と同様の感じをもって現われて来ること。
 (三[#「三」は太字])夢の中に現われて来る出来事は、それが何年、何十年の長い間に感じられる連続的な事件であっても、それを見ている時間は僅に分、もしくは秒を以て数え得る程に短かいものである事が近代の科学によって証明されていること。
[#ここで字下げ終わり]

 以上列挙して来たところの「胎児」と「夢」とに関する各種の不可思議現象は、何人《なんぴと》も否定し得ない科学界の大疑問となっているのであるが、しかも、そうした不可思議現象が、何故《なにゆえ》に今日まで解決されていないか。これらの不思議を解決する鍵が、どうして今日まで、誰にも見当らなかったかという疑問について考えてみると、これには二つの原因がある。
 その一つは人間を胎生させ、且《か》つ、その胎生によって完成した成人に夢を見せるところの人体細胞に関する従来の学者の考え方が、全然間違っていること、それから今一つは、この宇宙を流れている「時間」というものに対する人類一般の観念が、根本的に間違っていること……とこの二つである。
 言葉を換えて云えば、人体を組
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