た程度のシロモノに過ぎないのであろう。……現在の私が直面しているドグラ・マグラだけでも沢山なのに、他人のドグラ・マグラまでも背負い込まされて、この上にヘンテコな気持にでもなっては大変だ。……こんな話は最早《もはや》、これっきり忘れてしまうに限る……。
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……と思ったので、ポケットに両手を突込みながら頭を強く左右に振った。そうして戸棚の出外《ではず》れの窓際に歩み寄ると、そこいらに貼り並べて在る写真だの、一覧表みたようなものを見まわしながら、引続いて若林博士の説明を求めて行った。それは……
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――精神病者の発病前後に於ける表情の比較写真――
――同じく発病前後に於ける食物と排泄物の分析比較表――
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といったような珍らしい研究に属するものから……
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――幻覚錯覚に基く絵画――
――ヒステリー婦人の痙攣《けいれん》、発作が現わす怪姿態、写真各種――
――各種の精神病に於ける患者の扮装、仮装写真、種類別――
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なぞいう、痛々しい種類の
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