そる[#「おそる」に傍線]の終止法からし[#「し」に傍線]をうけておそろし[#「おそろし」に傍線]となる。さもし[#「さもし」に傍線]といふ語は、今日さむ[#「さむ」に傍線]といふ語は見るによしないが、その連用法名詞とみられるさみ[#「さみ」に傍線]にす[#「す」に傍線]がついたさみす[#「さみす」に傍線]といふ動詞があるのをみれば、そのさむ[#「さむ」に傍線]といふ語の終止法でし[#「し」に傍線]をよんだものにちがひはない。につこ・らしい[#「につこ・らしい」に傍線]といふ語が古い大阪ことばのうちにあつた。これはあほらしいとか、いやらしいとか、きたならしいとかの推量の意ではないらしい[#「らしい」に傍線]がにつく[#「につく」に傍線]といふ終止についたのである。つぐ・なふ[#「つぐ・なふ」に傍線]はつぐ[#「つぐ」に傍線]といふ終止法名詞になふ[#「なふ」に傍線]がついたのではなからうか。ひこ・つら・ふ[#「ひこ・つら・ふ」に傍線]はひく[#「ひく」に傍線]の終止言につらふ[#「つらふ」に傍線]がついたものであらう。かういふ様な意味あひから接尾語として最も多く用ゐられるる[#「る」に
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