]をそへたおそふ[#「おそふ」に傍線]とかおすふ[#「おすふ」に傍線]とかいふ語の連用体言なのであらう。うもる[#「うもる」に傍線]はうむ[#「うむ」に傍線]といふ終止言にる[#「る」に傍線]がそはつたもの、大阪地方のことばでおぼう[#「う」に白丸傍点][#「おぼう[#「う」に白丸傍点]」に傍線]といふのはうむ[#「うむ」に傍線]にふ[#「ふ」に傍線]がそはつたものとおもはれる。前にいうたくづる[#「くづる」に傍線]、くづす[#「くづす」に傍線]のくづ[#「くづ」に傍線]ははたしてくゆ[#「くゆ」に傍線]とおなじ意味の動詞であつたとすれば、また終止法名詞を証拠だてゝゐるのである。同様にさくむ[#「さくむ」に傍線]の語根はさく[#「さく」に傍線]の終止法名詞であらう。
すぐす、おこす、おこる、はるく、こもる、およぼすも同様にすぐ、おく、はる、こむ、およぶの終止法名詞に種々の接尾語がついたものといふことがあきらかである。
かしつく意のいつく[#「いつく」に傍線]の終止法がし[#「し」に傍線]をよんでいつくし[#「いつくし」に傍線]となり、つゞいてうつくし[#「うつくし」に傍線]に転ずる。お
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