方言
折口信夫
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)着長《キタケ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)首|長《ダケ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)れ※[#小書き平仮名ん、87−16]ぞ
[#(…)]:訓点送り仮名
(例)西[#(ノ)]宮
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)まち/\な
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○くびだけ[#「くびだけ」に傍線] 今は方言と言はれぬ語であるが、くびだけ[#「くびだけ」に傍線]は首ばかりが水面に出てゐる様子で、沈湎・惑溺の甚しい事を言ふのだ、と思うてゐた処、大阪天満女夫池に、妻を追うて入つた夫の歌と言ふのに「水洩らぬ契りの末は首たけに思ひしづみし女夫池かな」極めて要領を得ぬ物であるが、首|長《ダケ》とは着長《キタケ》に対した語で、頭をもこめた長《タケ》の義であらう、と思ひあたつた。首が出る段でなく、ずんぶりつかつて了ふことであらう。東京人のくびつたけ[#「くびつたけ」に傍線]
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