から2字下げ]
かく  おす  かつ
めづ  しぬ  いふ
くむ  たゆ  かる
[#ここで字下げ終わり]
の如き語は、此の類に属してゐる。勿論、此の中には単に語原的意識の明瞭ならぬだけの理由で、実際は(二)[#「(二)」は縦中横]に含まれるはずのものもある事と思はれる。
(二)[#「(二)」は縦中横]は語根と語尾とが比較的分離し易き関係にあるもので、観念表象の主要と其の属性的判断との結合点を伺ふ事の難くないものである。これにも、
[#ここから2字下げ]
(イ)[#「(イ)」は縦中横]語根+語尾
(ロ)[#「(ロ)」は縦中横]語根+[#「+」は点線丸囲み]語尾
[#ここで字下げ終わり]
と云ふ両様の構造がある。(ロ)[#「(ロ)」は縦中横]は勿論、(イ)[#「(イ)」は縦中横]なる第一形式の転化したもので、形式的に見ると、語根×語尾と云ふ(一)[#「(一)」は縦中横]に非常に近くて、曲折的の傾向が明かに認められる。
[#ここから2字下げ]
なす(寝) いそはく(<務《イソ》ふ) またく(<待つ) はやす(<栄《ハ》ゆ) こらす(<懲る) うがつ(<穿《ウ》く) わがぬ(<曲ぐ) おさふ
前へ 次へ
全7ページ中2ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
折口 信夫 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング