日本文学の発生
折口信夫

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)屡※[#二の字点、1−2−22]《しばしば》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)此|土《くに》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#二の字点、1−2−22]

 [#…]:返り点
 (例)当麻《タギマ》[#(ノ)]蹶速《クヱハヤ》

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)重ね/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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私は、日本文学の発生について、既に屡※[#二の字点、1−2−22]《しばしば》書いて居る。その都度、幾分違つた方面から、筆をおろしてゐるのだが、どうも、千篇一律になつて居さうなひけ目を感じる。此稿においては、もつと方面を変へて、邑落の形と、その経済の基礎になつて行くものが、文学の上に、幾分でも姿を見せてゐようと言ふ様な方面に、多少目を向けて行きたく考へる。
日本における文学発生――必しも、我が国に限らぬことだが――は
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