が、さなぶり[#「さなぶり」に傍線]の時から自由になつて、男女の語ひは許される。
此所で、不思議な誤解が一つある。其は神事が始まれば、物忌みは無い訣であるが、其がある事である。播磨風土記を見ると、田植ゑ女を大勢でかまつて、隠し所を断ち切つたといふ話がある。だから、雨つゝみ[#「雨つゝみ」に傍線]といふのは、田植ゑの始まる前の、物忌みである事が知れる。其が、いつか田植ゑの済むまで続くものだ、と考へられて来たのである。此は、男の資格を得る為の褌が、いつか褌するのが男の資格だ、と考へられて来たのと、同一である。
ふんどし[#「ふんどし」に傍線]は、ふもだし[#「ふもだし」に傍線]・ほだし[#「ほだし」に傍線]・しりがひ[#「しりがひ」に傍線]・おもがひ[#「おもがひ」に傍線]・とりがひ[#「とりがひ」に傍線]などゝ同一なもので、又たぶさき[#「たぶさき」に傍線]・たぶさく[#「たぶさく」に傍線]などいふ語も、同一である。たぶさく[#「たぶさく」に傍線]とは、またふさぐ[#「またふさぐ」に傍線]といふ事で、着物の後の方の裾を、股をくゞらして前の方に引き上げて、猿股みたいにする事で、子どもの遊戯
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