相聞の発達
折口信夫
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)木梨軽《キナシカル》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)弓矢|囲《カク》みて
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「目+爭」、第3水準1−88−85]《みは》つた
[#…]:返り点
(例)中皇命《ナカツスメラミコト》使[#二]
[#(…)]:訓点送り仮名
(例)木梨軽《キナシカル》[#(ノ)]太子
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)はつ[#「はつ」に傍点]/\
−−
一
木梨軽《キナシカル》[#(ノ)]太子の古い情史風のばらっど[#「ばらっど」に傍線]の外に、新しい時代に宣伝せられたと思はれる悲しい恋語りが、やはり巡遊伶人の口から世間へちらばり、其が輯録せられて万葉にある。一つは宅守《ヤカモリ》相聞である。今一つは乙麻呂《オトマロ》流離の連作である。時代が新しいから真の創作であらう。そして不遇な男女が、哀別の涙
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