の様に見える。成立からして社寺に縁の深い村が、奴隷だといふ事以外に、今一つの余儀ない理由から、卑しめられる様になつて行つた。
等しく奴隷と言うても、家についた者の中、家人など言ふ類は、武家の世には御家人《ゴケニン》となり、侍となつて、良民の上に位どられる様になつたが、社の奴隷は、謂はれない侮辱を忍ばねばならなくなつた。
此等の村人は、みさき[#「みさき」に傍線]・使はしめ[#「使はしめ」に傍線]の類を、自由に駆使する事の出来るものと、世間からは見られて居た。だから、其社の保護に縋つてばかり居られぬ世になると、手職もした様だが、呪術を行うて暮しを立てゝ行つた。又其事へて居る神の功徳を言ひ立てに、諸国を廻る様になつた。其村人の特別な能力が、他の村人からはこはがられる。呪咀を事とすると考へられる様になつて、恐れが段々忌み嫌ひに移り、長い間には卑しみと変つて行く。
神人の本村は固より、漂泊した村人が旅先で定住して、構へた家なり村なりが、やつぱりさうした毛嫌ひを受ける。「おさき持ち」「犬神筋」「人狐《ニンコ》」など言ふ家筋として、人交りのならぬものとなつたのも多い。
神人の念ずる神は、不思議にも
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