りも、発音位置が標準発音とは大変な相違を示してゐる。放恣な離合によつて、音の約脱が盛んに行はれてゐるのである。
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へんぶり<へいぬぶり<はひのぼり(這上り=上框)
くまじん<くまぜむ<くまぢぇもん(熊治右衛門)
まつらげる<まつりあげる(献上)
しまりぶし<しまいぶし<しめぃぶし<しめぐし(標串)
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七
私は、壱岐の文明に、三つの時を違へて渡来したものゝ、大きな影響を見てゐる。即、第一唱門師、第二盲僧、そして、第三は前に述べた流人である。
唱門師は陰陽師配下の僧形をした者である。其が段々、陰陽師と勝手に名宣り、世間からも、法師陰陽師などゝ言はれる様になつた。唱門師は大寺の奴隷の出身であるが、後には、寺の関係は薄くなつて行つた者もある。陰陽配下の卜部が宮廷神事に関係して、段々斎部の為事を代理する様になつて行つた。此卜部が勢力を持つ様になつて、神事が段々陰陽道化して、区別のつきにくいまで結合して行つた。
卜部がことほぎ[#「ことほぎ」に傍線]を掌つて、斎部のほかひ[#「ほかひ」に傍線]に代るやうになつてからは、淫靡な詞章や演出が殖
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