に傍点]を摺りへらすばかりに努力した。彼の積んで行く經驗が、彼の健康を贖《アガナ》ふことの出來ぬところまでせりつめて[#「せりつめて」に傍点]行つた。
そこへ、太宰君の内に、早くからゐた芥川龍之介が、急に勢力を盛り返して來た。悲しんでも、尚あまりあることである。



底本:「折口信夫全集 廿七卷」
   1968(昭和43)年1月25日発行
初出:「『人間失格・櫻桃』解説」角川文庫、角川書店
   1950(昭和25)年11月
   「文藝 第十卷第十二號」
   1953(昭和28)年12月
※底本の題名の下に書かれている「昭和二十五年十一月角川文庫『人間失格・櫻桃』解説。二十八年十二月「文藝」第十卷第十二號」はファイル末の「初出」欄に移しました。
※踊り字(/\、/″\)の誤用の混在は底本の通りとしました。
入力:高柳典子
校正:多羅尾伴内
2003年12月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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