山越しの阿弥陀像の画因
折口信夫
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)阿弥陀像《あみだぞう》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)阿弥陀|来迎図《らいごうず》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「水/(水+水)」、第3水準1−86−86]々《びょうびょう》
[#…]:返り点
(例)光芒忽自[#二]眉間[#一]照
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極楽の東門に 向ふ難波の西の海 入り日の影も 舞ふとかや
[#ここで字下げ終わり]
渡来文化が、渡来当時の姿をさながら持ち伝えていると思われながら、いつか内容は、我が国生得のものと入りかわっている。そうした例の一つとして、日本人の考えた山越しの阿弥陀像《あみだぞう》の由来と、之が書きたくなった、私一個の事情をここに書きつける。
「山越しの弥陀をめぐる不思議」――大体こう言う表題だったと思う。美術雑誌か何かに出たのだろうと思われる抜き刷りを、人から貰うて読んだのは、何でも、昭和の初めのこと
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