氏々・国々では、男を語部としてゐるのも多かつた。宮廷でも、物部・葛城・大伴等の族長が、語部類似の事を行ふ事が屡《しばしば》あつた。
[#5字下げ]二 祝言団の歴史[#「二 祝言団の歴史」は中見出し]
語部の能力が、古詞を伝承すると共に、現状や未来をも、透視する方面が考へられて来たらしい。即、語部と其詞章の原発想者との間に、ある区別を考へない為に語部の物語る間に、さうした能力が発揮せられて(神がゝりの原形)新しい物語を更に語り出すものとした。顕宗紀に見えた近江の置目《オキメ》などが、此である。父皇子の墓を告げて以来、大和に居て、神意を物語つて、おきつ[#「おきつ」に傍点]べき事を教へたのであらう。おきめ[#「おきめ」に傍線]はおき女[#「おき女」に傍線]である。予め定めおきつる[#「おきつる」に傍線]のが、おく[#「おく」に傍線]の原義である。日置部《ヒオキベ》のおき[#「おき」に傍線]なども、近い将来の天象、殊に気節交替に就てのおき[#「おき」に傍線]をなし得たからである。後に残すおく[#「おく」に傍線]、残されたおくる[#「おくる」に傍線]も、此展開である。
かうして、呪言・叙事
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