生はくさふるふ[#「くさふるふ」に傍線]と言ふ言葉はくたぶれる[#「くたぶれる」に傍線]と言ふ言葉と同じ意味だと言つてをられます。どうもさうかも知れません。違ふと言ひかねる程、何か内容があるやうな説です。くたぶれる[#「くたぶれる」に傍線]、くたびれる[#「くたびれる」に傍線]と言ふ言葉は、くさふるふ[#「くさふるふ」に傍線]と言ふ言葉とは関係が深さうです。壱岐の島では瘧と言ふのは、ふるふ[#「ふるふ」に傍線]と言ふ事に主に言はれてゐるのだと思ひます。それに、先生の説明してゐられるのによりますと、くさ[#「くさ」に傍線]と言ふ言葉は、病気を意味する。大体そんな言葉で、外からついて来る病気です。外からついて来ない病気はさうないでせうけれども、外から忽然とくつ着いて来る病気をくさ[#「くさ」に傍線]と言ふ。つまり、かさ[#「かさ」に傍線]をくさ[#「くさ」に傍線]とかう言ふのだ、とさう言ふ風に言つてをられますけれども、さうはつきり定めてしまへるかどうか、今はまだ問題です。併し、兎に角、くさつゝみ[#「くさつゝみ」に傍線]と言ふ言葉のつゝみ[#「つゝみ」に傍線]と、「天つ罪」のつゝみ[#「つ
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